医用放射線技術学研究室の掲示板

17534
医用放射線技術に関すること、モンテカルロ法に関することなど、
何でも自由かつ気軽に書き込んで下さい。放射線技術学に関する相談も承ります。

Tuckerの式によるX線スペクトルにつきまして - 大学院生

2018/04/10 (Tue) 10:12:15

前回に引き続き、Tuckerの式を用いてX線スペクトルの自作を試みております、大学院生です。

前回も丁寧に質問にお答え頂き、ありがとうございました。先生のご教授のおかげもありまして、Tuckerの式のN(E)を用いて、X線スペクトルの形を作成することろまでできるようになりました。

次のステップとしまして、Tuckerの論文(Fig.2)にあるような単位(photons/cm2/keV/mAs@1m)に揃えてスペクトルをグラフ化したいと考えております。

そこで、また先生にご教授願いたいことがございます。

Tuckerの論文の、N(E)は(photons/keV/electron)であると認識しております。1mAs中の電子数を考慮することで、(photons/keV/mAs)とすると解釈しているのですが、残りの/cm2と@1mの解釈の仕方が私の知識では至りません。

その点につきまして、先生に是非ご教授頂ければと思っております。

宜しくお願い申し上げます。

Re: Tuckerの式によるX線スペクトルにつきまして - 管理人

2018/04/11 (Wed) 18:26:08

ご質問の件
「cm^2」は、面積1cm^2当たりの光子数
「@1m」は、焦点から1mの距離における光子数
つまり焦点(ターゲット)から1m離れた点での1cm^2当たりの光子数、を意味しています。

ただし、Birch式もそうですが、単位mAs当たりで計算したスペクトルから算出した照射線量と実測値とはあまり一致しないという報告(古い文献で、文献名を特定できません)があり、これまで私は縦軸の高さはあくまで相対値としてスペクトルを推定計算しています。どうしても縦軸の絶対値を求めたい場合、通常の相対フルエンススペクトルを照射線量(空気カーマ)スペクトルに変換し、電離箱線量計で実測した照射線量もしくは空気カーマと対比させることにより算出することができます。
X線は、その線量(校正された線量計で測定)と線質(今回のような近似式を用いた相対スペクトル)とで物理的に表現できると考えています。

ご不明な点がありましたら、また書き込んで下さい。


Re: Tuckerの式によるX線スペクトルにつきまして - 大学院生

2018/04/12 (Thu) 17:52:49

お返事を頂き、ありがとうございます。

先生のご回答を踏まえて、質問がございます。

計算で算出できるN(E)の単位は(photons/keV/electron)であり、理論やFig.1を見ますと距離(@1m)や面積(cm^-2)の次元を考慮されていないように思うのですが、実測との比較なしに計算のみでこれらの単位をもつ値として表現することはできないということでしょうか?

またご回答いただければ幸いでございます。
宜しくお願い申し上げます。

Re: Tuckerの式によるX線スペクトルにつきまして - 管理人

2018/04/13 (Fri) 15:00:44

ご質問の件、
Tucker論文の(12)式で計算されるN(E)dEののうちN(E)の単位は、アノードに入射する電子1個あたりに放出されるエネルギーEの光子数(photons/electron)です。(/kev)は、Tucker論文では 1 keV 間隔で計算しているという意味です。

確かに 1 mAs を電子数に換算すれば単位を(photons/mAs)に変換できます。この場合のN(E)はアノード表面から射出する時点での光子数です。このN(E)から例えば1m離れた点での光子数を算出し、それを基に照射線量や空気カーマを計算すれば(理論的に正しい計算はできないので、近似的に計算)、単位を(photons/(C/kg))や(photons/Gy)に変換することもできます。ただし過去の報告では、この照射線量計算値と実測値はあまり一致しないとのことです。

縦軸の値を相対値ではなく絶対値(photons/mAs)や(photons/(C/kg))で表す場合、
上記の計算値ではなく、照射線量(空気カーマ)実測値から導出する方が、正確だと考えます。

あまり適切な回答になっていないかも知れませんが、ご容赦願います。

Re: Tuckerの式によるX線スペクトルにつきまして - 大学院生

2018/04/18 (Wed) 14:39:42

お返事を頂き、ありがとうございます。

理論のみの計算では実測値とあまり一致せず、そのために実測との比較がなされ、単位の形もそれによって変化するということがよく分かりました。

勉強を続けていくにあたり、先生にご助言を頂ける場があることは大きな励みであり、今後もそうさせていただければ幸いでございます。

小生の知識不足で失礼な質問もあったかと思いますが、毎回丁寧にお答えを頂き、重ねて感謝を申し上げます。

ありがとうございました。

名前
件名
メッセージ
画像
メールアドレス
URL
編集/削除キー (半角英数字のみで4~8文字)
プレビューする (投稿前に、内容をプレビューして確認できます)

Copyright © 1999- FC2, inc All Rights Reserved.