医用放射線技術学研究室の掲示板

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照射線量計を購入したいです - N.ハタケヤマ

2019/02/06 (Wed) 15:31:09

学生のとき以来、30年程、ろくにサーベイメーターすら触ったことがないのですが、メーカーに、やりたい実験を列挙しましたところ、「直接線の測定器と散乱線の測定器をセットにしたRaysafe X2をお薦めします。定価は200万円を超えます。」とのことでした。貧乏人の銭失いにならぬように、かなり検討したのですが、どうして僕の安月給では資金繰りがつきません。そこで、絞りまして、フラットパネルの入出力特性とMTFの計測と、ファントム透過後の線量(直接線と散乱線の和)を測定したいです。計測はビギナーですので、できれば方向依存性のないものが良く、MTFがメインですので、低線量の計測で誤差がないものが良いです。また、救急病院ですので、実験の時間を確保できませんので、実験装置を短時間で展開し、撤収できる必要がございます。どれほど、ビギナーかといいますと、RとC/kgとGyをどのように使い分けているのかわからないほどです。現在、量販中のおすすめ品がございましたら、社名と型番をお教え願えないでしょうか。4月のITEMに妻も連れて行こうと思っております。願わくは、メーカーに「ITEMにハタケヤマが来たら一から説明してあげて」とお口添えしていただけますと幸甚です。急ぎませんので、4月までに返信いただけますと幸いです。

Re: 照射線量計を購入したいです - 管理人

2019/02/07 (Thu) 11:43:27

最近の放射線計測機器についてはよく知りませんので、お答えできません。
電離箱、半導体などいろいろ市販されていますので、自分の目的に適用できるものをご自分でお調べ下さい。
近隣の施設から借用するという手もあるかと思います。

> RとC/kgとGyをどのように使い分けているのかわからない

放射線計測の基本中の基本事項です。一から勉強し直して下さい。

なお「医用放射線技術学研究室」は、メーカー等への口利きは一切行っていません。悪しからず。

Sdecの入射表面線量 - 放射線技師

2019/01/30 (Wed) 12:51:16

Sdecでは入射表面線量(空気カーマ)の数値がDRL’sで言う入射表面線量と同じであると思うのですが、それを求める後方散乱係数(空気カーマ)の値は水吸収線量を基にした係数(医療被ばく測定テキスト)とほとんど同じだと考えてもよろしいのでしょうか?空気カーマを基にした後方散乱係数の表はどの文献に記載されていますか?
また、半導体検出器で空中の線量をGyで測定した場合は、後方散乱係数(空気カーマ)と皮膚吸収線量変換係数は1.05を乗じて求めればよろしいのでしょうか?ご教授願います

Re: Sdecの入射表面線量 - 加藤秀起

2019/01/31 (Thu) 11:51:09

ソフトウェアのご利用、ありがとうございます。

同じ照射条件(線質、スペクトル)、同じ照射野サイズであれば、水、軟部組織、皮膚組織、空気吸収線量(空気カーマ)を基にした後方散乱係数に、大きな差異はありません(文献1参照)。しかし、焦点から1mの距離で直接測定するのは照射線量(空気カーマ)ですので、最終的に入射表面における後方散乱線を含んだ空気カーマを求めるには、理論的には空気カーマを基にした後方散乱係数を乗じる必要があります。また入射表面における軟部組織吸収線量を求めるためには、実測された照射線量(空気カーマ)に吸収線量変換係数を乗じて軟部組織吸収線量に変換した後、軟部組織吸収線量を基にした後方散乱係数を乗じる必要があります。

日本放射線技術学会計測部会の「医療被ばく測定テキスト」では、データ表(グラフ)の値から、半価層・等価正方形照射野を用いて求める方法を採っていますが、Sdecでは「微分後方散乱係数(文献2参照)」を用いて、任意のX線スペクトル、任意の矩形照射野に対応する後方散乱係数を計算しています。(円柱形、楕円柱形表面の場合は、直接モンテカルロシミュレーションにより計算)
微分後方散乱係数データは、下記のファイルに収められています。
 dBSF-AirDose-SoftPhantom.dat(空気カーマを基にしたデータ)
 dBSF-SkinDose-SoftPhantom.dat(皮膚組織吸収線量を基にしたデータ)
 dBSF-SoftDose-SoftPhantom.dat(軟部組織吸収線量を基にしたデータ)
したがって、空気カーマを基にした「医療被ばく測定テキスト」に載っているようなデータ表(グラフ)は、どの文献にも載っていません。


> 後方散乱係数(空気カーマ)と皮膚吸収線量変換係数は 1.05 を乗じて求めればよろしいのでしょうか?

この 1.05 という数値はどこから出てきたものか不明ですが、吸収線量変換係数は照射条件(線質)によって変化します。
照射線量から皮膚組織吸収線量への変換係数 Cf は下式で算出できます。

Cf = W/e ×(質量エネルギー吸収係数比)

空気カーマから皮膚組織吸収線量へ変換する場合は、上式から W/e を除いた(質量エネルギー吸収係数比)のみを乗じればOKです。

吸収線量変換係数(質量エネルギー吸収係数比)は、一般に半価層に対応する「実効エネルギー」を使って求められています。しかし幅広いエネルギースペクトルを持つX線を「実効エネルギー」という単一エネルギー光子線に置き換えて吸収線量変換係数(質量エネルギー吸収係数比)を求めると有意な誤差を生じる危険性があります(文献3参照)。
「実効エネルギー」ではなく、X線スペクトルをそのまま用いて(質量エネルギー吸収係数比)を計算するには下式を用いる必要があります。

(質量エネルギー吸収係数比)= (μen/ρ)med / (μen/ρ)air

ここで (μen/ρ)med = ∫(φ(E)×E×(μen/ρ)med,E)×dE
φ(E) : X線スペクトル中、光子エネルギーE の割合
(μen/ρ)med,E : 光子エネルギーEに対する物質(med)の質量エネルギー吸収係数
(μen/ρ)air も同様に計算できます。

Sdec では、上記の方法で吸収線量変換係数を計算しています。

(1)被照射体の材質および対象とする線量の違いによる診断X線の後方散乱係数の違い,日本放射線技術学会雑誌, 72(10), (2016)
(2)微分後方散乱係数を用いた診断X線の後方散乱係数算出法,日放技学誌,57(12),(2001).
(3)診断領域X線の線質表現法として用いられる実効エネルギーの問題点,日放技学誌,67(10),(2011)

Re: Sdecの入射表面線量 - 放射線技師

2019/02/01 (Fri) 15:45:27

加藤先生
大変ご丁寧にご回答いただきありがとうございます。

皮膚吸収線量変換係数の 1.05ですが、
光子エネルギーと空気および軟組織の質量エネルギー吸収係数から
30keVの軟組織0.1616(cm2/g) / 30keVの空気0.1537(cm2/g)=1.05
から求めました。

Re: Sdecの入射表面線量 - 加藤秀起

2019/02/02 (Sat) 10:43:08

また不明な点がありましたら、いつでも書き込んで下さい。

AnaGraデジタイザー - N.ハタケヤマ

2019/01/18 (Fri) 18:05:31

暇を見つけては、テストしているのですが、慣れてきますと、いい線いくかもしれません。今、メーカーから頂いた、公開プリサンプルドMTFのグラフをデータに置き換えようとしております。「メーカーからデータもらわないと、論文には使えないよ」と言われますと、辛いところです。どっちみち、タングステンエッジでデータ取り直すからイイかなあというところ。ところで、撮影技術のビット法やアメリカ法(25%ルールとか)は、工業規格の誤差なのですかね?

Re: AnaGraデジタイザー - 管理人

2019/01/19 (Sat) 12:24:24

 私はその分野では門外漢なので答えられません。
 この分野の専門家の方、適切なアドバイスをお願いします。

AnaGraに関しまして - N.ハタケヤマ

2019/01/04 (Fri) 16:54:41

本年もよろしくお願いいたします。
さて、アプリを使いたいのですが、僕のPC(Windows10,解像度1366,788)では、下部が欠けてしまうのです。どのように、対応すればよろしいでしょうか?可能でしたら、スクロールバーを追加して欲しいです。
目的は、総合MTF(A×B)グラフからMTF(A)グラフを除算して、MTF(B)を求めたいのです。点データでは、座標を一致させることが難しいので、先生のアプリを使ってみたく思います。よろしくお願いいたします。(再掲です。ダブっていましたらすいません。)

Re: AnaGraに関しまして - 管理人

2019/01/05 (Sat) 10:59:32

個別のカスタマイズにも、できる限り対応したいと思っています。
プライベートな内容を含むかもしれませんので、Letter to editor からご依頼下さい。
よろしくお願いいたします。

特許は取得できたものの、論文化が難航 N.ハタケヤマ

2018/12/15 (Sat) 22:39:00

なんでも書き込んでよいのでしたら、ご相談したいことが山のようにございます。今日も、技術学会近畿支部の論文塾にて、カトケンのお話が出ました。僕は、撮影技術に関する研究をしておりまして、「撮影条件補正方法」、「撮影条件決定方法」で特許を有しているのですが、現場の簡易実験で説明できるのに、論文化には、民間の技師ですので、自前で実験装置を購入し、工業規格に則ったデータを取得し提出しなければ、イビデンスとして認められないと、ハードルの高いことを言われております。だから、撮影技術に関する現場からの論文が出てこないのだと実感しております。取り敢えず、論文化は諦めて、発表だけにしましょうか?民間の市中の技師達は、どうすればいいのでしょうか?何のための工業規格なのでしょうね。先生は、新しい発明をされたときは、どのように論文化していらっしゃるのですか?

Re: 特許は取得できたものの、論文化が難航 - 管理人

2018/12/17 (Mon) 10:28:15

 私は「発明」というような大それた論文は書いていませんが、日常の診療業務の中や、教科書等に記載されている事柄の中で、疑問に思ったことを自分なりに再考してみて、少しでも新しい知見が得られた時は、できるだけ論文化するよう心がけていました(若いころは、学会発表→論文、40歳過ぎは学会発表を省いて論文を投稿して来ました)。
 投稿された論文はできる限り採用するというのが(学会にも依りますが)基本方針だと思います。投稿論文の査読者は、論文採否の審査員であると同時にその投稿論文をより良いものにするためのアドバイザーでもあり、最後まで著者をサポートする役割を持っていると認識しています。しかし(これは私の経験ですが)査読者の中には、論文内容の本質とはまったく的外れの指摘をされて、本当にちゃんと投稿論文を読んでくれているのか疑うような人もいます。こういった場合は、当然ですが、指摘は間違っていると反論してかまいません。
 また、Nハタケヤマさんのように、投稿者の実験環境などお構いなしに、ハードルの高い追加実験を要求してくる査読者もいます。このような無理難題?を言ってくる査読者に対しては、正直に「指摘は理解できますが、現在の私の実験環境でそれを実施するのは無理です」と答え、指摘に準じる方法や別の方法を使って査読者の理解を得るよう対応したこともあります。
論文投稿後は、査読者との間のやりとりを介して、より良い論文になって行きます。査読者との往復回数が増えると、ちょっと嫌気がさして来ますが、粘り強く対応して行くことが採用につながるものと思っています。

他の方の意見や考え方も、ぜひ書き込んで下さい。

Re: 特許は取得できたものの、論文化が難航 - N.ハタケヤマ

2018/12/17 (Mon) 20:51:49

日米特許にこづかい使い切って、実験装置の予算をケチるのは本末転倒ですので、可能な限り、なんとかしようと思っております。その上で、各撮影現場で追試できるように、簡易実験を推奨するような工夫していこうと思います。「加藤先生は、あまり出歩かないよ」と聞いておりますが、どこぞでお見かけいたしましたら、お声かけさせていただきます。よろしくお願いいたします。
皆さん、結構このホームページ見てるようですよ。

Re: 特許は取得できたものの、論文化が難航 - 管理人

2018/12/18 (Tue) 15:16:50

はい、元来あまり活動的な性格ではなく、馬齢を重ねるにつれて、ますます出不精になってしまいました。この季節はいつも冬眠中です(笑)
日米で特許取得というのは凄いですね。特許取得はそれ自体で業績になりますが、やはり論文化して多くの人たちにその技術を知ってもらい、実際に使ってもらえるといいですね。

Re: 特許は取得できたものの、論文化が難航 - N.ハタケヤマ

2018/12/27 (Thu) 14:44:42

IEC規格実験を実施しようと思っておりますが、実際に機材を個人で調達しようとしますと、「輸出規制」にかかるようで、タングステンエッジすら調達するのが難しいですよ。お金の問題ではないです。「研究者以外は論文出すな」と言っているようなものじゃないですか。加藤先生に愚痴を言っても仕方がないのですが、皆さんどのように機材を調達されているのでしょうか?

Re: 特許は取得できたものの、論文化が難航 - 管理人

2018/12/28 (Fri) 10:35:24

 私では適切なアドバイスはできません。
 どなたでも、何でもけっこうです。アドバイスをお寄せください。

閑古鳥 - 管理人

2018/10/25 (Thu) 12:18:09

ここ4ヵ月間、まったく書き込みがありませんね。
ちょっと寂しい。
本研究室の感想などでもお寄せ下さい。

X-Tucker-3 にバグ発見 - 管理人

2018/06/13 (Wed) 16:44:14

Tuckerの近似計算式を使ったX線スペクトル計算ソフト X-Tucker-3 にバグ (銅半価層の値が10倍大きく表示されてしまう) が見つかりました。アルミ半価層の値には問題はありません。
取り急ぎプログラムを修正し、近日中に修正版をアップロードする予定です。

Re: X-Tucker-3 にバグ発見 - 管理人

2018/06/15 (Fri) 17:08:41

修正版がダウンロードできるようになりました。
ソフト名は X-Tucker-31 です。

Tuckerの式によるX線スペクトルにつきまして - 大学院生

2018/04/10 (Tue) 10:12:15

前回に引き続き、Tuckerの式を用いてX線スペクトルの自作を試みております、大学院生です。

前回も丁寧に質問にお答え頂き、ありがとうございました。先生のご教授のおかげもありまして、Tuckerの式のN(E)を用いて、X線スペクトルの形を作成することろまでできるようになりました。

次のステップとしまして、Tuckerの論文(Fig.2)にあるような単位(photons/cm2/keV/mAs@1m)に揃えてスペクトルをグラフ化したいと考えております。

そこで、また先生にご教授願いたいことがございます。

Tuckerの論文の、N(E)は(photons/keV/electron)であると認識しております。1mAs中の電子数を考慮することで、(photons/keV/mAs)とすると解釈しているのですが、残りの/cm2と@1mの解釈の仕方が私の知識では至りません。

その点につきまして、先生に是非ご教授頂ければと思っております。

宜しくお願い申し上げます。

Re: Tuckerの式によるX線スペクトルにつきまして - 管理人

2018/04/11 (Wed) 18:26:08

ご質問の件
「cm^2」は、面積1cm^2当たりの光子数
「@1m」は、焦点から1mの距離における光子数
つまり焦点(ターゲット)から1m離れた点での1cm^2当たりの光子数、を意味しています。

ただし、Birch式もそうですが、単位mAs当たりで計算したスペクトルから算出した照射線量と実測値とはあまり一致しないという報告(古い文献で、文献名を特定できません)があり、これまで私は縦軸の高さはあくまで相対値としてスペクトルを推定計算しています。どうしても縦軸の絶対値を求めたい場合、通常の相対フルエンススペクトルを照射線量(空気カーマ)スペクトルに変換し、電離箱線量計で実測した照射線量もしくは空気カーマと対比させることにより算出することができます。
X線は、その線量(校正された線量計で測定)と線質(今回のような近似式を用いた相対スペクトル)とで物理的に表現できると考えています。

ご不明な点がありましたら、また書き込んで下さい。


Re: Tuckerの式によるX線スペクトルにつきまして - 大学院生

2018/04/12 (Thu) 17:52:49

お返事を頂き、ありがとうございます。

先生のご回答を踏まえて、質問がございます。

計算で算出できるN(E)の単位は(photons/keV/electron)であり、理論やFig.1を見ますと距離(@1m)や面積(cm^-2)の次元を考慮されていないように思うのですが、実測との比較なしに計算のみでこれらの単位をもつ値として表現することはできないということでしょうか?

またご回答いただければ幸いでございます。
宜しくお願い申し上げます。

Re: Tuckerの式によるX線スペクトルにつきまして - 管理人

2018/04/13 (Fri) 15:00:44

ご質問の件、
Tucker論文の(12)式で計算されるN(E)dEののうちN(E)の単位は、アノードに入射する電子1個あたりに放出されるエネルギーEの光子数(photons/electron)です。(/kev)は、Tucker論文では 1 keV 間隔で計算しているという意味です。

確かに 1 mAs を電子数に換算すれば単位を(photons/mAs)に変換できます。この場合のN(E)はアノード表面から射出する時点での光子数です。このN(E)から例えば1m離れた点での光子数を算出し、それを基に照射線量や空気カーマを計算すれば(理論的に正しい計算はできないので、近似的に計算)、単位を(photons/(C/kg))や(photons/Gy)に変換することもできます。ただし過去の報告では、この照射線量計算値と実測値はあまり一致しないとのことです。

縦軸の値を相対値ではなく絶対値(photons/mAs)や(photons/(C/kg))で表す場合、
上記の計算値ではなく、照射線量(空気カーマ)実測値から導出する方が、正確だと考えます。

あまり適切な回答になっていないかも知れませんが、ご容赦願います。

Re: Tuckerの式によるX線スペクトルにつきまして - 大学院生

2018/04/18 (Wed) 14:39:42

お返事を頂き、ありがとうございます。

理論のみの計算では実測値とあまり一致せず、そのために実測との比較がなされ、単位の形もそれによって変化するということがよく分かりました。

勉強を続けていくにあたり、先生にご助言を頂ける場があることは大きな励みであり、今後もそうさせていただければ幸いでございます。

小生の知識不足で失礼な質問もあったかと思いますが、毎回丁寧にお答えを頂き、重ねて感謝を申し上げます。

ありがとうございました。

Tuckerの式によるX線スペクトルにつきまして - 大学院生

2018/03/30 (Fri) 20:48:51

前回、パソコンによるモンテカルロシミュレーションについて質問をさせて頂きました、大学院生です。

その節は大変参考になるコメントを頂きありがとうございました。


今回は、Tuckerの式を用いてX線スペクトルを自作できるよう試みております。先生の作成されたソフト"X-Tucker"も参考にさせていただいております。自身でスペクトルを作成していて、形状がソフトや文献でみられる形状とは少し異なってしまいます。

そこで、先生ならご存知かと思い、お伺いしたいことがございます。

Tuckerの式中のB関数がスペクトルの形状を決定するのに重要なファクターであると認識しております。B関数は実測スペクトルとのフィッティングより決定しており式中のパラメータの値が重要と考えておりますが、ある管電圧のX線スペクトルを作成する際に、それらのパラメータは各管電圧毎に特定のテーブルをお持ちなのでしょうか?それとも、それらのパラメータも関数によって算出できるようになっているのでしょうか?

このような形で質問をしてしまい大変恐縮なのですが、ご教授いただけると幸いでございます。

何卒よろしくお願い申し上げます。

Re: Tuckerの式によるX線スペクトルにつきまして - 管理人

2018/03/31 (Sat) 17:57:03

Tucker式におけるBは、実測スペクトルにフィットさせるための「ZとTの緩やかに変化する関数」です。私が作成した Tucker-3 等のソフトでは、Tucker論文に記載されている近似式およびフィッテングパラメータをそのまま用いています。
これらはTucker論文の(18)式および Table Ⅸ,Ⅹに以下のとおり与えられています。

B=(A0+A1*T0)*(1+B1*x+B2*x^2+B3*x^3+B4*x^4)
 A0=3.658*10^-2
 A1=2.900*10^-5
 B1=-5.049
 B2=10.847
 B3=-10.516
 B4=3.842
 T0=最大エネルギー(管電圧)
 x=E/T

なお、Tucker論文ではターゲット(アノード)への電子の入射角度(Fig.1)が、通常考えられているものと異なりますので、Tucker-3等の自作ソフトでは、(11)式の sinθ を tanθ に置き換えています。

不明な点がありましたら、またここへ書き込んで下さい。

よろしくお願いいたします。

Re: Tuckerの式によるX線スペクトルにつきまして - 大学院生

2018/04/02 (Mon) 00:30:23

お返事を頂きありがとうございます。
また質問に対して大変丁寧にお答えを頂き、重ねて感謝申し上げます。

ご教授頂いたことを参考に、勉強を続けて参ります。

今後も、この場をお借りしてご指導頂けると幸いでございます。何卒よろしくお願い申し上げます。

パソコンによるモンテカルロシミュレーションにつきまして - 大学院生

2018/03/14 (Wed) 12:34:50

研究に関連して、X線スペクトル勉強をしております。
先生の論文や、作成されたソフトを常々参考にさせていただいております。

先生がお書きになった"パソコンによるモンテカルロシミュレーション(1999)"の"4.診断領域X線スペクトル"を参考にX線スペクトルを自作しようと試みているのですが、なかなかうまくいきません。つきましては、先生に以下の二点についてお伺いさせて頂きたいと思います。

①式(2)中の(Em^2-E^2)のEは変数Tとは異なるのか

②Q(x)は近似によるものだと思われますが、式の形の根拠

私の理解が足らない故の質問と承知しておりますが、ご教授いただけると幸いです。

宜しくお願い致します。

Re: パソコンによるモンテカルロシミュレーションにつきまして - 管理人

2018/03/15 (Thu) 11:09:07

私のソフトや拙著を参考にしていただき、ありがとうございます。

ご質問の文章は何しろ古い(前世紀)ものなので記憶が定かではありません。
急遽古い文献ファイルを引っ張り出し、調べ直して見ました。

①について
 ご指摘のとおり E は T の間違いです。ごめんなさい。
 (1)式の最後も dt ではなく dT の誤りです。
 
②について
 これは Birch論文に示されているものをそのまま引用してあります。
 なお x = E/T です。

Birch式については、Birch論文原文の他、次の文献も参考になると思います。

金森仁志.診断用X線スペクトル.日医放物理部会誌,
1985;Suppl.21: 33-80.

松本政雄.直接線と散乱線のX線スペクトルの測定.日医放物理部会誌,
1994; Suppl.43: 43-80.

以上、よろしくお願いいたします。

Re: パソコンによるモンテカルロシミュレーションにつきまして - 大学院生

2018/03/16 (Fri) 22:44:38

加藤先生

お返事を頂き、ありがとうございます。
また大変丁寧にお答えを頂き、重ねてお礼申し上げます。

①についてご指摘頂いたことと、ご提示頂いた論文を参考に、もう一度試みてみようと思っております。

X線スペクトルについて、まだまだ勉強中なため、今後ともご教授を頂ければ幸いでございます。

何卒、宜しくお願い申し上げます。


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